近年よく聞く死因「老衰」とは？

先日、ある著名人の方がお亡くなりになりましたが、死因は「老衰」とのことでした。
病気などではなく、加齢により亡くなることを老衰と言い、
医療の発達によって死亡理由として近年増加傾向にあります。
老衰とはどのような状況を指すのでしょうか？

老衰とは？

老衰とは病気や事故などではなく、加齢による自然死のことを指します。
日本では医療科学がかなり進歩したことによって、今まで治すことのできなかった病気を病気を完治させる事ができるようになったことや、早期発見ができるようになったこと、
現在の高齢化社会に伴って医療保障の充実化など、様々な要因により老衰で亡くなる方が増加傾向にあります。

自然死ということで、どんどん痩せてしまったり、食事が取れなくなったりすることでご家族は心配な点も多いかも知れませんが、
段々と身体の機能が低下していき亡くなるので、病気で亡くなるよりも苦しむ時間が少ないとされているそうです。

「お亡くなりになった方が高齢者で、かつ他に病気など記載すべき死亡の原因がない、自然死の場合」
に、老衰という言葉が使用されます。

何歳から老衰？

何歳以降は老衰、と言ったきちんとした定義はありません。
ですが現在の平均寿命は80歳程となっており、平均寿命を超えて亡くなったとき、病気などの死因がない場合には老衰と判断されることが多いようです。
亡くなった当時の、医師の判断によるということを頭に入れておきましょう。

老衰の特徴

◆身体機能の低下
まず現れる特徴としては、
歩行が困難になる、転びやすくなる、モノが持てなくなるなどの身体機能の低下が挙げられます。
全身の筋肉量が減少していくため、このような症状が起こりやすくなったきます。

◆体重の減少
内臓機能もだんだんと低下していき、
食事を取っても吸収されない、咀嚼力なども落ちてきてしまうので、そもそも食事が取れないなどの症状が現れてきます。
急速に体重が減少するような事があれば、それは老衰の前兆と捉えて良いでしょう。

◆睡眠時間の増加
身体機能の低下により動くことが少なくなり、また脳機能も低下していくため、起きている時間も少なくなっていきます。
寝ていることが増えていき、一日のほとんどを睡眠して過ごすことも多くなっていきます。

このような症状が現れ出したら、近く老衰で亡くなるかも知れないという心構えをしておくと良いでしょう。
その後延命治療をするのかなど、話し合えることはご家族で話し合っていただいておくと慌てずに済みます。

老衰で亡くなるその前に、家族ができること

◆今後について話し合っておく
例えば身体機能などが低下してしまって、体調などが悪化していく場合に、
その後延命治療をするのかしないのか、自宅で最期を過ごしたいかなどご家族でよく話し合っておくと良いでしょう。
家族の皆様が納得できる最期を迎えられるよう、後悔のないようによくお話なさってください。

◆伝えられるうちに気持ちを伝える
老衰の場合、前兆が出始めてから一週間ほどで旅立たれる方が多いそうです。
感謝の気持ちや、話したいこと、伝えたい事があれば伝えておきましょう。
もし話ができる状況であれば、亡くなった後のことや銀行口座やハンコの場所など
知らない場合には確認しておくと、お亡くなりになった後ご家族の負担が少しでも少なくなります。

最後に

医療の発達した現代社会においては、老衰でお亡くなりになる方が増加傾向にあります。
穏やかな最期を迎えられるよう、ご家族で事前によく話し合っておくことが大切になってくるかも知れません。

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