NHK朝ドラに登場！長崎県の「念仏踊り」とは？

先日新しく始まったNHKの朝ドラ「舞いあがれ！」ご覧になっていらっしゃいますでしょうか？
このドラマは五島列島が舞台で、主人公の幼少期を五島列島で過ごすというシーンがあり、
その中で、お盆に村の方が墓地で踊る「念仏踊り」という踊りが紹介されていました。
「念仏踊り」とはいったいどんな意味を持っているのでしょうか？

五島列島の念仏踊りとは

念仏踊りは「チャンココ」とも呼ばれており、「チャン」が鉦（かね）の音、「ココ」は太鼓を叩く音のことを指すのだそうです。
「念仏踊り」は県指定無形民俗文化財に登録されています。
毎年毎年旧盆の8月13日～15日に踊られているそうで、市内をめぐり、新盆のお宅の前と墓地で先祖に踊りを捧げます。
頭に花笠を被り、腰には腰蓑を着け、半袖襦袢に素足の衣装を身につけており、
腰太鼓を叩きながら、鉦（かね）と太鼓の音と歌声に合わせて円形で踊ります。

鉦（かね・しょう）とは金属でできた円形の皿の形をした金属製打楽器で、皿の底の部分をばちで叩いて鳴らすものです。
「鉦鼓（しょうこ）」と呼ばれることもり、仏事では念仏や読経の時に拍子を取るために用いられています。

念仏踊りの起源

諸説あるようですので、多く見かける説を2つご紹介します。

◆五島藩主の菩提寺、東光寺の住職が妻帯の罪（不倫）で責め殺され、その後住職の怨念が領主の家に災いしたので
供養のために始められたという説

◆８３０年ほど前、領主の家臣に攻められて僧が亡くなった後、怪異が絶えず起こった。
その現象が人々に不安を与えたことから、僧の供養のために踊りが始まったという説

1187年にはすでに行われていたと言われていますが、その起源ははっきりとはわかっていないというのが現状です。
どちらにしても供養のための踊りだということは間違いのないようですね。

まとめ

起源こそ定かではありませんが、ご先祖さまへの供養のために踊られる「念仏踊り」。
長崎県の県指定無形民俗文化財として、今なお大切に受け継がれています。
お盆の時期に五島列島を訪れる際にはぜひ見てみたいですね。

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