袱紗（ふくさ）はなんのために使うもの？包み方やマナー

袱紗（ふくさ）は、冠婚葬祭で使う不祝儀袋やご祝儀袋を包む布のことを言います。
風呂敷のように一枚布のタイプや、包みやすいようにポケットタイプのものなど様々な形状がありますが、そもそもなぜ金品を袱紗に包むことがマナーとされているのかご存知でしょうか？
冠婚葬祭という大事なシーンで、マナーがわからず相手方に失礼のないように、覚えておくと安心です。

なぜ袱紗を使うのか？

袱紗は前述した通り、冠婚葬祭でお金を持参する際に、その金品を包む布のことを指します。
なぜ袱紗で包むかというと、
。御祝儀袋や不祝儀袋などが汚れたり折れ曲がったりしないように
・お渡しする相手への礼儀
というのがマナーとなっているからです。ご祝儀／不祝儀を持参するのは知っていても、袱紗に包むのはどちらでもいいと思っていらっしゃる方も多いようですが、基本的には必ず包むのがマナーとなりますので注意しましょう。

袱紗の種類

袱紗には、祝儀用と、不祝儀用の大きくふたつに分けられます。
祝儀用の袱紗には、鶴やなどのめでたいとされる刺繍が施されていることが多く、不祝儀袋は蓮などの刺繍が施されていることが多いです。
販売されているものは｢祝儀用｣｢不祝儀用｣「祝儀・不祝儀両用」と書かれているのはずですので、わからない場合にはそちらをご参考にしていただけると良いでしょう。

また、袱紗はカラーが豊富ですが、好きな色を選んでいいということではありません。用途によって使い分けるのも、袱紗のマナーの一つです。
暖色系の色は慶事用、寒色系の色は弔事用と考えていただければ問題ないでしょう。
ただ、祝儀で寒色系を使っていただいても差し支えありませんが、弔事で明る色を使うのは避けたほうが良いです。わかりづらい場合には、刺繍で見分るようにしましょう。

一般的な色は
慶事用：紫、赤、朱、オレンジ、黄色、薄紫、ピンクなどの暖色系
弔事用：紫、緑、紺、藍、茶色、グレーなどの寒色系

が多いです。
祝儀用と弔事用2枚揃えるのが大変な場合におすすめなのは「紫」です。紫色は慶弔どちらにも使うことができ、年齢や男女を問わず使うことができます。
初めて袱紗を購入される方は、「紫」の袱紗を購入されると、どのシーンでも使用できるのでおすすめです。この場合の紫は、濃い色の紫であり「薄紫」は暖色系の色となるため弔事では使えませんので注意しましょう。

葬儀の際、袱紗の使用法

不祝儀袋や香典袋の包み方や渡し方は、ご祝儀袋とは異なりますので、こちらも注意が必要です。
ただでさえ心労の多いご遺族様が、不快な思いをなさらないようにしっかりとマナーを覚えておきましょう。

・不祝儀袋は受付で帛紗から取り出す
葬儀の場合、受付を待っている間に袱紗から香典を取り出すのはマナー違反です。すぐに渡せるように香典を出しておくのではなく、必ず順番が回ってきたときに香典袋を袱紗から取り出すようにしましょう。
でなければ袱紗に包んでいても意味がなくなってしまいます。

・受付での流れ
1.受付の方にお悔やみの言葉を述べる
2.バッグから袱紗を取り出す
3.相手に向けて文字が正面に来るように、ご祝儀袋を反時計回りで回転させる
4.畳んだ袱紗に香典袋をのせる
5.受付の人に両手で手渡す

袱紗が手元にない場合には

訃報が突然届き、袱紗を準備する時間がない場合には、風呂敷やハンカチで代用しても構いません。
その場合にも、前述した色のマナーは変わりありませんので、結婚式の場合は暖色系の色のものを、葬儀の場合は寒色系のもの選びましょう。
柄が入った物やフリルのついたものなどは避けて無地の物を選びましょう。

まとめ

袱紗は、普段から使用するものではありませんが、節目の際に使用する大切なものです。
どちらにも対応できるよう、濃い紫の袱紗を一枚用意しておくと、急な時にも安心ですので、準備しておくと良いでしょう。

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