新しい葬送のカタチ 海洋散骨について
「海洋散骨」をご存知ですか？
「海洋散骨」は、故人のご遺体を火葬後、焼骨を粉末状にして、海に撒く葬送方法です。
ちなみに、「海洋葬」というのは、
文字通り、故人を海に還す儀式のことで、
海洋上で行うお葬式です。
散骨という葬送は、まだお墓に埋葬することが一般的なこの日本では、
完全な定着はしてきてはいませんが、
ここ数年、新しい葬送のカタチとして、徐々に認知されてきました。
地球上でもっとも大きな自然資源である海を、
永遠の場所として選びたい、という方が増えてきています。
他にも、多くの著名人が散骨供養を選択してきました。
一般の方では、
・自分の死後は自然に還りたい
・大好きだった海に眠りたい
というような、故人の遺志や、
様々な事情により
・お墓に入れない
・お墓を持てない
・建ててもお墓を継承する人がいない
というような悩みをお持ちの方にも散骨をおススメしています。
最近注目され始めた海
日本では、故人を火葬し、お墓に埋葬するのが一般的に広く知られています。
しかし、もともと日本人は一部の階級の方を除き、
亡骸を火葬をして、山や海に撒くことで、
”自然に還す”という考え方が一般的でした。
現代のような、お骨をお墓に入れて、そのお墓を代々継承していくという風習は、
明治維新以降に広まった方法です。
なので、ここ100年ほど前から始まった比較的新しい風習といえます。
しかし、最近ではまた海洋葬や海洋散骨が注目されてきました。
2004年にヒットした小説で、映画化、ドラマ化もされた「世界の中心で、愛をさけぶ」の中で、
主人公が恋人の粉骨をオーストラリアで撒く、
というシーンがありました。
また、アカデミー賞を受賞した映画「おくりびと」のヒットによる影響で、
葬儀や葬送について考える人が増えたようにも思います。
そういった流れから、海洋葬や海洋散骨に目を向ける人が増えてきたのかもしれません。
お墓がいらない！
熟年離婚、未婚の増加、少子高齢化のような社会問題が進むにつれて、
お墓を持ち、供養し続けていくことが困難な時代が現代です。
・お墓参りに行くことがなかなかできない
・お墓を守ってくれる人がいない
・経済的な理由で墓地を購入するのが難しい
そういった方々の中にも、散骨という葬送を選ぶ人が増えてきました。
散骨は、お墓を必要としないからです。
ちなみに、散骨は海以外にも、山や宇宙へすることもできます。
散骨の場所を決める理由は、それぞれ違っています。
これからの海洋葬・海洋散骨
今後は、海洋葬・海洋散骨は増えていくでしょう。
それだけにとどまらず、自然葬自体が増えていき、
将来的にはこういった今では新しいカタチとされてるものが、
ごく普通の埋葬方法になっていくでしょう。
その理由は、これまでのお墓や葬儀、埋葬の形式にとらわれることなく、
「自分たちらしいお葬式・お墓・埋葬を」という考えから自然葬を選ぶという方が
年々増えていってるからです。
例えば、夫婦だけのお墓を持つことも可能な納骨堂、
樹木の下に埋葬する樹木葬や、自然葬、あるいは共同型墓地など、
選択肢はさまざまです。
高齢者を中心に、まだ自然葬や散骨に抵抗感をもつ人もいますが、
若い世代を中心に考えてみると、
葬儀に対する意識は変わりつつあるようです。
また、実際にお墓を必要としないということは、つまり、
野山を切り開いて墓地や霊園を造成しないといったように、
環境に優しい葬送方法としても、
海洋葬を含む自然葬が注目されています。
自然環境保護への関心も高まっている昨今、
やはり、自然葬への関心は増えていく事になりそうです。
それに伴い、散骨を行う業者がここ数年増えてきています。
その中には、残念ながら、信頼性に疑問符をつけざるをえないような業者が
存在することも事実です。
散骨したご遺骨は、二度と戻ってきません。
ご遺族の方が心からよかったと思える選択をしてほしいと思います。
散骨を希望される方は、
ご自身で納得・安心できる業者を選んでいただきたいと思います。
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